木工用ドリルで厚みのある材料に真っ直ぐ穴開けしたつもりが、思いっきり斜めで凹んでしまうことはないでしょうか?

私の場合よくあるのですが、みなさん真っ直ぐに空けられます?

あまり苦にされない方もおられるのではと思いますが、私の場合はそうはいきません!

もっと慎重に作業を行えばミスは減ると思うのですが、つい勢いで作業を進めてしまうので、何度も同じことを繰り返してしまいます。

薄い板であれば多少斜めでも問題ないですが、私がよく使う1x4材の側面に約90mmの貫通穴を開ける際、かなりの確率で斜めに空けてしまう訳です。単純に下手くそなだけですが😅

1x4材って普通にホームセンターで購入できて、安価でコストパフォーマンスが良い無垢材としてよく使用しているのですが、板と板を継いで家具の側板や棚板として利用する時に、板の側面にΦ10mmの穴を約60mmほど開けた後、Φ4でその穴を貫通させて、この穴をちどりに配置してコーススレッドで接続していきます。下の写真の様に穴を開けるのですが!
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穴を開ける側は当然真ん中に穴開けできますが、

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裏側はご覧の通り真っ直ぐあけてるつもりなのずれてしまいます!ほんと下手くそです😰
これは犬小屋の床板を作った時ですが、2x4材なので多少ずれてもなんとかなるのですが。上から2本目なんてとんでもなくずれていますね!このままコーススレッドを打ち込むと板の側面から飛び出してくる訳です。

この接続方法の利点は、
①ダボ等を使わなくても簡単に板継が出来ること。
②板材同士の隙間があっても、ネジの締め付け力により隙間をなくせる(小さくできる)こと。
③接着剤を使わなくてもある程度強度を出すことができて、短時間で施工が完結できる。もちろん接着剤の使用でかなり強度が上がります。
④キリ穴を背面にすることで正面に加工跡を残さない。木栓で処理すれば仕上げ面としてもOK!
⑤板材をばらして再利用も簡単にできる。
⑥接合面がずれた時でも、穴の開け直しで簡単に修正できる。
以上のことより、時短優先で作業を進めたい人にはおすすめです。

というわけで、真っ直ぐに穴開けできるドリルスタンドが欲しくなり、最初は市販の4000円位のものを探していたのですが、どれもストロークが50〜60ミリ位しかないので対象外、ボール盤も検討しましたが安価なものはこちらもストロークはどれも50〜60ミリで、かつ狭い我が家の工房には置き場所がありませんので却下!であれば自分で作るしかないと言うことで、ドリルスタンドをDIYで自作するに至りました!

 早速ですがまずは基本となる柱の部分ですね!
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ラワンランバーコア合板の21mm厚を貼り合わせて、長さ約400mmx100mm角の支柱を作ります。
 
ここに引出し用のスライドレールを取り付けていきます。
今回は4本のレールを四角に配置してみました。繰り返し荷重が掛かる部分になるので、ガッチリした構造にしてみました。かなり無骨でスマートさはないですが、強度優先で!ちょっと過剰かもしれませんが。
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側面の板は外枠に使う材料ですが、取り敢えずレール取り付けのガイド板として利用しています。

こちらが今回使ったスライドレールですね、これを2セット使用してます。
一番安価でストロークも最大344mmとれます。
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スライドレールの外側にドリルを昇降する側の板を取り付けます。
こちらも裏面合わせて2枚取り付けます。
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スライドレール外板同士をさらに板で繋ぎ、四角い筒になる様に貼り合わせます。
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上から見るとこのようになります。
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これにベースプレートを取り付けます。
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この外枠に電動ドリルを取り付けていきますが、今回使用したのはこちらのドリルクランプという商品です。ドリル固定部の穴径は38〜43mm。うちのドリルは42mmくらいで使えそうだったので購入してみました。

本当はドリルを固定するプレートのφ42の穴開け用の工具を探しに行ったのですが、穴径可変式で高価な工具ばかりで、使用頻度は少ないと判断して、こちらのドリルクランプを発見し、これで代用出来るのではと購入してきました。
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ドリルクランプ設置用のベースプレートを取り付けます。
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これにドリルクランプを固定します。
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 さらにドリルをセットします。
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 この状態でドリルクランプを固定している万力部の取付位置で前後の懐寸法と、正面から見て前後方向の垂直の調整が可能になり、本体の角度調整機能で左右方向の垂直調整が可能です。

ということで前編はここまでですが、気づけば、この時点で既に使える状態となってました。ただドリル上部のぶれが若干あるので、そこの部分の固定治具の取付について次回後編で紹介していきます。